敷金0の物件で起こったこと。その1

先日、新宿区の賃貸マンションの退去立会いを行なって参りました。間取りは2LDKの60平米。

お部屋に入りましたら、それぞれのお部屋の壁に数カ所、こぶし大の穴がありました。あとおそらく引越す際、処理しきれなかったと思われる衣装ケースと小さなテーブル。ベランダには植木鉢が数個放置です。

こちらのオーナー様にはいつもお世話になっているので、立会いからご協力させていただいたのですが、「借主さんの負担はどの位かしら?」と聞かれるので、
「お部屋全体のハウスクリーニングと壁穴補修、それに伴うクロス補修代は入居者の負担になりますから、確実に10万は超えると思います。それと部屋の残置物の撤去をもう一度催促して、それでも荷物を引き取られないようなら、廃棄物処分代も追加になります。」とお答えしました。

残置物処分は大変

この答えの根拠になっているのは、俗に言う「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」という条例です。
賃貸主と賃借主との間でどこまでをそれぞれが費用を負担するか定められているルールです。このルールに則って敷金を精算するわけですが、オーナーさんは少し困惑気味…。

理由を尋ねると、この部屋は、今回退去した借主が入る前、1年近く空き部屋になってしまい、一日も早く借主を見つけなくてはと、焦って条件の見直しを行い、募集家賃は下げずに、かわりに敷金0としてしまったそうなんです。
その後間もなく借り手が見つかり、約4年住まれて今回に至ったと説明して下さいました。

さて、敷金があれば借主負担を精算して、その残金を返却すれば良い話ですが(勿論、敷金以上に貸主負担があれば更に徴収します)、果たして今回の借主さんは素直に応じてくれるでしょうか?

引っ越しのされ方(残置物あり)を見ると、決して誠実さは感じられませんし、素直に支払いに応じてくれるかは不明です。

その2につづきます

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